呪術廻戦の小説版が出ました。
『呪術廻戦 逝く夏と還る秋』です。
全部で5話あります。
- 休日に見かけた五条を虎杖と伏黒が尾行する話。
- 五条と七海の北海道出張。
- 真人と盲目の老人の話。
- 伊地知と虎杖の話。
- 虎杖が一人で呪いを祓う話。
1話以外は虎杖が死んでいるとされていた時期の話です。
この小説版を読まなくても本編の理解には問題はありません。
小説に抵抗がなく、呪術廻戦が大好きな方にはオススメです。
ぼくが面白いと思ったのは
3話の真人と老人の話と4話の伊地知さんです。
その3話を中心に感想を書いていきます。
呪術廻戦 小説版 感想
真人と盲目の老人の不思議な関係
真人は住処をさがしている時に一人の盲目の老人に出会います。
老人は魂がすごく穏やかなのです。
真人の言葉で言えば、「魂が代謝していない。」
妻と親友に騙され目と地位、財産を奪われた老人はそれ以降孤独に生きていきます。
その境遇から強い内向性を得て、僧侶の修行に近いことを老人は知らずにやってきたのだろうと真人は分析します。
真人は多くの本を読んでいる
真人は多くの本を読んでいるのがわかります。
「般若心経」に、トールキンの本、カフカの「変身」など、老人との会話で少し出てきます。
おそらくこれ以外にも多くの本を読んでいるのでしょう。
真人は小説や映画を通して人間の魂を分析しているようです。
やっぱりハッピーエンドでは無い。
真人と老人は悪くない関係を築いていたが、老人の死に際の一言で、真人の老人に対する評価がかわってしまう。
若者たちに理不尽な理由で暴行を受け、死ぬ直前に真人が老人のもとにやってきます。
老人は真人が来たことにより、孤独に死ななくてすんだことに感謝しました。
老人のことをしがらみのない自由の境地に達していたと思っていた真人はがっかりしています。
老人が若者たちによって殺されるのは読んでいたら予想がつくでしょう。
問題は老人が最後に見せた人間らしさに真人ががっかりしていることです。
やはり真人は人間と共に生きていくのは無理だということがよくわかります。
まとめ
3話以外にもおもしろいところはたくさんあります。
五条のムチャクチャぶり。
伊地知さんが普段何をしているのか。
虎杖と伏黒の絡みなど。
小説版にはマンガとは違ったおもしろさがありました。
感想・考察・疑問をお待ち申しております。